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リーガルサポート定時総会・研究大会②

6月18日(土)は17時から19時まで、19日(日)は9時から18時まで定時総会でした。
リーガルサポートの会員は、後見人に就任すると定期的にリーガルサポートに業務報告をおこなうことで、適正な財産管理をおこなっているか監督を受けなければなりません。業務報告をおこなわない会員は、最終的に総会決議を経て除名になるわけですが、今回の総会では除名対象者が14名もいました。
前回の臨時総会が集計トラブルから流会してしまったという事情もありますが・・・。

なお、内11名は不正横領があったというわけではなく、リーガルサポートへの業務報告をおこなわないという理由です。(ちなみに、リーガルサポートは一旦入会すると、退会したいと思っても、会員期間中の業務報告をすべて出して不正横領がないとの確認を受けない限り退会は認められません。)

不正横領事件の増加に伴い、リーガルサポートでは業務報告の徹底等、会員への監督はますます厳しくなっています。これに対して会員の反発も強く、業務報告をおこなうこと自体にも反対する意見が強まっています。すべての議案が可決承認されましたが、いずれも僅差で、内1名の除名決議は僅か54票差でした。除名決議が否決されればリーガルサポートの業務報告制度が崩壊しかねなかっただけに執行部としては胸をなでおろしたでしょう。(総会員数7714名)

毎回総会のたびにこのテーマで議論が延々とおこなわれ、今回に至っては2日がかりになってしまい、正直うんざりしています。
議論が会員間、会員・執行部間の対立の溝を深めるのではなく、よりよく発展していく礎になればよいな、と思います。
(澤井靖人)


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リーガルサポート定時総会・研究大会①

6月18日・19日に福岡でリーガルサポートの定時総会・研究大会が開催され、出席してきました。18日(土)は13時から16時まで研究大会、17時から19時までが定時総会で、19日(日)は9時から18時まで定時総会とハードなスケジュールでした。

研究大会では「成年後見実務における意思決定支援」の分科会に参加しました。民法858条で成年後見人に成年被後見人の意思尊重義務を定めていますし、障害者権利条約等からも「後見人が代行して決定する」のではなく、「本人の意思によって決定されるべき」との考えは、後見人の姿勢としてあるべき理念として、最近の大きな流れとなっています。理念としては当然としても、では、後見人としてその実現をおこなう、またはおこなえるかというと実は非常に難しい問題です。

例えば、

①本人の判断能力が極めて低下している場合、本人の意思決定支援はできるのか。本人が明確な意思を表明できない以上は、後見人がその想いを解釈することになってしまうので結局は後見人による代行決定になってしまうのではないか

②本人が浪費癖・借金癖がある。衣食住よりパチンコ等のギャンブルを優先する場合や、本人が医療行為を拒絶する。服薬を拒否するような場合に後見人としてどこまで意思決定支援をおこなうべきか、といった場合、さらに、本人の意思決定を支援しようとする段階でも、親族等の周辺関係者の反対があったり、本人の意思の汲み取りが食い違ったりで、多くの後見人は悩みながら日々の後見業務をおこなっているのではないでしょうか。


■分科会の発表を聞きながら書いた疑問等のメモを記しておきます。

①本人から「言葉で示されたもの」が真意とは限らない。自分だって、いつも思ったことを口にしているわけではない

②「自己決定」って常にできるのか?それを求めるべきなのか?自分自身に置き換えても、決断できないままなんとなく決めてしまったり、他者の影響を受けすぎて決定してしまったとき、決められないので人に任せたいときだってある。

③本人の得た情報や説明者の提示・説明のしかたで結論は変わる。つまり説明者の思想・考え方が排除できない→結局は代行決定?

④意思決定支援をする立場として「後見人の想い・考え」を本人に伝えることは問題ないか

⑤「自己決定支援」という言葉は判断能力の低下した人の想いがわかる、ということが前提になっており実は傲慢?自分自身が他者から「あなたの気持ちがわかる。それを実現しよう」と言われたらどんな気分?

⑥「アリとキリギリス」の話のように、浪費等で「今」を楽しもうとする本人が、その帰結としてお金がなくなった時に「なぜあのとき止めてくれなかったのか」と後見人を非難したとすれば、「本人の自己決定」はどうであったと解釈すべきか

⑦後見人が本人の意思を推定するにあたって「反社会的行動はしたくない・死ぬまで経済的安定を維持したい・最大利益を得たいもしくは最大損失は回避したい」といった前提を(仮に本人が浪費者・暴力団員等であっても)置くことは問題か?

⑧結局のところ、「後見人の決定が自己決定である(仮に違っても後見人の決定なら納得できる)」と思ってもらえるような信頼関係を築く努力をすることに尽きるのではないか?

つらつらと書いたメモですが、自分自身への宿題としてゆっくりと考察したいと思います。
定時総会についてのつづきは次回に。(澤井靖人)


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「第3期神戸市市民後見人養成研修」講師

7月4日(金)は、神戸市成年後見支援センターの「第3期神戸市市民後見人養成研修」の講師として「後見業務の実際」をテーマに、後見人として就任直後にすべきことを中心にお話させていただきました。
2月26日に開催した「市民公開講座 成年後見セミナー」と同内容で、今回は市民後見人養成講座の第3期生を対象としたものです。市民後見人の卵である受講生のみなさんのやる気を感じることができました。

神戸市の市民後見人は選任数を増やしており、平成26年5月時点で27人の市民後見人が誕生しています。
市民後見人受任状況のお知らせ

それに合わせて、市民後見人向けの活動マニュアルができあがるなど、ノウハウも着実に積んでいます。成年後見支援センターとしては、今後、市民後見人の輪をどのように拡げていくか、死後事務にどのように向き合うかなど、より難しい課題に取り組んでいくことになります。まだまだ市民後見の取り組み自体が過渡期のため、試行錯誤の繰り返しですが、やる気ある市民後見人が活動できる場がより拡がっていくといいですね。(澤井靖人)

「一般社団法人 神戸市手をつなぐ育成会 見守りTAI養成講座」講師

12月12日(木)は、一般社団法人神戸市手をつなぐ育成会で、「見守りTAI養成講座」の研修講師として「後見制度の概要」をテーマにお話しさせていただきました。

神戸市手をつなぐ育成会は、神戸市在住の知的障がい者の子供を持つ親の会です。「見守りTAI」は、父子・母子家庭等や一人暮らしの本人で、見守りを希望されるかたの日常生活見守り支援をおこなうもので、今年より新たに立ち上げられました。私も支援・協力委員会の委員として活動に参加させていただいています。今回の研修は、支援員の第1回養成研修の一コマです。

認知症高齢者等への支援体制に比べて、知的障がい者への行政の支援やネットワーク作りはまだまだ不十分なように思います。「見守りTAI」のような支援・ネットワーク作りを、神戸市手をつなぐ育成会にばかり任せてしまうのではなく、行政の積極的な支援も必要と感じます。
「見守りTAI」の輪がうまく拡がっていくといいですね。(澤井靖人)

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任意後見制度1(成年後見シリーズ⑥)

今回は任意後見制度について書いてみようと思います。(みなとこうべ司法書士事務所ホームページご参照

まず、ご注意いただきたいのは今まで成年後見シリーズ①~⑤で書いてきた法定後見制度と任意後見制度は異なる制度であるということです。
法定後見制度は、既にご本人の判断能力が不十分なかたの制度です。任意後見制度は、現在はご本人の判断能力に問題はないが、将来、判断能力が低下した場合に備えたいという制度です。

ですから、「成年後見制度を利用したいが、申立人がみつからないので任意後見制度にしたい」といった相談を受けることがありますが、法定後見と任意後見の利用を選択的に検討するということは原則としてありません。(例外的に即効型任意後見契約というのもありますが説明は省略します)

法定後見制度においては家庭裁判所が後見人を選任しますので、どのような人物があなたの後見人になるかはわかりません。最近は一定の財産がある場合は専門職後見人が選任される傾向が強いようです。また、後見人が選ばれた時点では既に判断力が低下してしまっているため、後見人にあなたの希望や考えをきちんと理解してもらえるかもわかりません。

任意後見は、自分の信頼する人に将来を託すことができる制度です。判断能力に問題がないうちに、あらかじめ万一のときのあなたの後見人を決めておくことができます。
終末医療に対する考え方やどのように財産を管理して欲しいかといった、あなたの希望や考えをまとめた「ライフプラン」を作成し、未来の任意後見人(任意後見契約受任者といいます)に託しておくことで、あなたの判断力が低下した後も、任意後見人があなたの希望に沿った財産管理や活動をおこなってくれます。

もっとも大切なことは「この人なら間違いなく私の希望に沿った財産管理や活動をおこなってくれる」と信頼することができる相手をみつけることです。任意後見契約を慌てて締結する必要はありません。ゆっくりと時間をかけて探してください。

みなとこうべ司法書士事務所では必ず「見守り契約」を併せて契約していただくようお願いしています。これは、毎月1回施設やご自宅を訪問し、面談を通じて判断力に問題ないか確認させていただくものです。いつも雑談で終わってしまうのですが、面談を重ねることに信頼関係が深まっていきますので大切なものと考えています。また、希望や考えも時々で変化しますので、定期的に「ライフプラン」の見直しもおこなっています。

任意後見契約は、万一の判断能力低下の場合に備えて作成するものですから、契約が発効せずに終わってしまうケースのほうが多いかもしれません。しかし、以下の3つを組み合わせることでその他の不安についてもサポートすることができます。

・死後事務委任契約・・・死後の葬儀・納骨や入院費用の支払いや入居施設の明渡しなどの事務手続き

・遺言執行手続・・・あなたの遺産をどうするか。遺言書を作成し、遺言執行者として意思を実現します。

・財産管理委任契約(任意代理契約)・・・判断能力は低下していないが、病気で身体が動かないような場合の財産管理や病院への入院や施設への入所手続きなど
(澤井靖人)

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