FC2ブログ

リーガルサポート定時総会・研究大会①

6月18日・19日に福岡でリーガルサポートの定時総会・研究大会が開催され、出席してきました。18日(土)は13時から16時まで研究大会、17時から19時までが定時総会で、19日(日)は9時から18時まで定時総会とハードなスケジュールでした。

研究大会では「成年後見実務における意思決定支援」の分科会に参加しました。民法858条で成年後見人に成年被後見人の意思尊重義務を定めていますし、障害者権利条約等からも「後見人が代行して決定する」のではなく、「本人の意思によって決定されるべき」との考えは、後見人の姿勢としてあるべき理念として、最近の大きな流れとなっています。理念としては当然としても、では、後見人としてその実現をおこなう、またはおこなえるかというと実は非常に難しい問題です。

例えば、

①本人の判断能力が極めて低下している場合、本人の意思決定支援はできるのか。本人が明確な意思を表明できない以上は、後見人がその想いを解釈することになってしまうので結局は後見人による代行決定になってしまうのではないか

②本人が浪費癖・借金癖がある。衣食住よりパチンコ等のギャンブルを優先する場合や、本人が医療行為を拒絶する。服薬を拒否するような場合に後見人としてどこまで意思決定支援をおこなうべきか、といった場合、さらに、本人の意思決定を支援しようとする段階でも、親族等の周辺関係者の反対があったり、本人の意思の汲み取りが食い違ったりで、多くの後見人は悩みながら日々の後見業務をおこなっているのではないでしょうか。


■分科会の発表を聞きながら書いた疑問等のメモを記しておきます。

①本人から「言葉で示されたもの」が真意とは限らない。自分だって、いつも思ったことを口にしているわけではない

②「自己決定」って常にできるのか?それを求めるべきなのか?自分自身に置き換えても、決断できないままなんとなく決めてしまったり、他者の影響を受けすぎて決定してしまったとき、決められないので人に任せたいときだってある。

③本人の得た情報や説明者の提示・説明のしかたで結論は変わる。つまり説明者の思想・考え方が排除できない→結局は代行決定?

④意思決定支援をする立場として「後見人の想い・考え」を本人に伝えることは問題ないか

⑤「自己決定支援」という言葉は判断能力の低下した人の想いがわかる、ということが前提になっており実は傲慢?自分自身が他者から「あなたの気持ちがわかる。それを実現しよう」と言われたらどんな気分?

⑥「アリとキリギリス」の話のように、浪費等で「今」を楽しもうとする本人が、その帰結としてお金がなくなった時に「なぜあのとき止めてくれなかったのか」と後見人を非難したとすれば、「本人の自己決定」はどうであったと解釈すべきか

⑦後見人が本人の意思を推定するにあたって「反社会的行動はしたくない・死ぬまで経済的安定を維持したい・最大利益を得たいもしくは最大損失は回避したい」といった前提を(仮に本人が浪費者・暴力団員等であっても)置くことは問題か?

⑧結局のところ、「後見人の決定が自己決定である(仮に違っても後見人の決定なら納得できる)」と思ってもらえるような信頼関係を築く努力をすることに尽きるのではないか?

つらつらと書いたメモですが、自分自身への宿題としてゆっくりと考察したいと思います。
定時総会についてのつづきは次回に。(澤井靖人)


みなとこうべ司法書士事務所は三宮駅から徒歩5分、便利な立地に事務所を構え多くの方々の笑顔を取り戻してきました。アットホームで元気に満ちあふれた司法書士が様々なお悩みを解決させて頂きます!まずはお気軽にご相談下さい。
スポンサーサイト
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。