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はるばる・・・函館

あまり仕事柄、遠出はしないのですが、今週は珍しく、函館、京都と飛び回っています。土曜日からは、リーガルサポート本部の定時総会に出席するため広島まで行ってきます。

函館へは後見人の仕事で行ってきました。私が後見人をしているAさんは大正生まれの女性です。ご主人(Bさん)は私が就任する1年前に亡くなっており、子供や身近な兄弟もいません。Aさんは重度の認知症で意思疎通は不可能なため、Bさんの葬儀も、Bさんの遠縁のかたが代わりに執りおこなってくれました。

ご遺骨をお寺に納めなければならないのですが、そのかたも多忙で動けないまま1年が過ぎてしまい、当職がAさんの後見人に就任し、Bさんのご遺骨を引き継ぐことになったのです。お墓があるという話もなかったので、親族関係者と打ち合わせた結果、Bさんのご兄弟のご遺骨が納められている大阪のお寺に納める予定で準備を進めました。

しかし、納めに行く直前になって、別のかたから、Aさんから預かっていた書類があるとの連絡を受けました。そしてなんと引き継いだ書類の束の中から函館にある墓園の墓地使用証・永代供養証が出てきたのです。住民票登録では50年間神戸の自宅から動いたことのない、もちろん函館に住んだこともないAさんのお墓がなぜ函館に?調べてみたところ、Aさんのお身内に北海道に住んでいるかたがおられ、ずいぶん昔にAさんご夫妻がそのかたのところに遊びに行った際に、将来ここに住みたいと語っていたとのことでした。

おそらくAさんご夫妻は、いつかここに住もう、そしてこの地に骨を埋めようと語り合ったに違いありません。そのためにお墓の準備をしていたのでしょう。それにしても・・・もし、Bさんの遠縁のかたが多忙でなかったら、もし、私のもとへ墓地使用証・永代供養証が届くのがほんの少し遅れていたら・・・。Bさんのご遺骨を長い時間納められずにいることに正直焦りも感じていましたが、結果的にはよかったのです。

函館の墓園は、この時期ではまだ涼しく、風も強かったせいか少し寒いくらいでした。Bさんのご遺骨をお墓に納め、手を合わせました。今はいないBさんが、また、気持ちを伝えることができないAさんが、この地まで導いてくれたような、少し運命的なものを感じました。(澤井靖人)



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