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嫡出子と非嫡出子の相続格差

3月10日(日)は大阪で開催された「相続法の重要判例」の研修会に参加してきました。
立命館大学の本山教授により遺留分の算定方法についての最高裁判例(最決平成24年1月26日)など最近の重要判例の解説がされました。

なかでも面白かったのは、最近、新聞にも大きくとりあげられている、非嫡出子の相続格差についての解説でした。
民法900条第4号では、結婚していない男女の子(非嫡出子)の相続分は、法律上の夫婦の子(嫡出子)の2分の1と定められています。このように相続で嫡出子と非嫡出子を区別する規定は差別であり、憲法に違反するとして争われているものです。

平成7年に「合憲」であるとの最高裁判決が出ましたが、その後も同様の事件が法廷で繰り返し争われ、
東京・大阪・名古屋の3高裁では違憲判決が出され、今回、最高裁で大法廷に回付されたことにより従来の「合憲」判決が見直される可能性が出てきたのです。

しかし、本山教授によると、見直されるかはわからないとのこと。なぜなら、「違憲」判決が出れば、社会に一定の混乱が生じる恐れがあるというのです。

平成7年に合憲判決が出たことで、平成7年以前の民法900条第4号の規定は問題ないものと判断されます。そしてその後も、合憲を前提に社会は動いていました。今回、大法廷に回付された事件は平成13年に相続が発生した事件です。ですから最高裁は、相続が発生した平成13年の時点で、嫡出子と非嫡出子の間に格差を定めた民法900条第4号の規定が違憲であるかを審理することになります。

仮に最高裁で「違憲」判決が出れば、判決が出たときから違憲状態になるのではなく、平成13年の相続発生の時期から違憲状態であったことになってしまいます。そうすると、平成13年以降に発生した数多くの(非嫡出子を含む)相続につき、民法で決まっているからしかたがないと諦めて相続してしまった非嫡出子が、再び事件を蒸し返すリスクがあるというのです。最高裁が混乱のリスクを覚悟して「違憲」判決を出すのか、注意深く見守りたいと思います。
(澤井靖人)

非嫡出子の相続格差、「合憲」見直しも 最高裁(平成25年2月27日 日本経済新聞

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