FC2ブログ

認知症の母親がいる場合(相続登記シリーズ⑪)

できるだけわかりやすい相続登記シリーズ⑪です。
今回は相続人に認知症の方がいる場合です。

事案は、Aが死亡し、相続人が妻B、子供C(成年者)の場合です。
Aの相続財産は自宅マンション。Cはマンションを自分名義にしたいと考えていますが、Bは数年前から認知症で判断力が低下しており、とても遺産分割協議をおこなえる状態ではありません。
この場合どのようにしたらよいのでしょうか?

結論から言うと、このままでは遺産分割協議はおこなえません。

Bが認知症等により判断能力が低下して、遺産分割協議をおこなうことができない場合には、Bに対して成年後見人を選任する申立を家庭裁判所におこない、選任された成年後見人とCが遺産分割協議をおこなうことにより、C名義への相続登記ができる可能性があります。

なお、注意点として
①.不動産をC単独名義にするということは、Bがもつ法定相続分1/2の権利が適切に守られないことになってしまうため、原則として、選任された成年後見人はBのために、不動産価格の1/2に相当する財産を確保させる必要があるため、Cに対して、代償金等の請求をおこなうことになります。

②.成年後見人は家庭裁判所が選任します。CがBの成年後見人に必ず選任されるとは限りません。
また、一旦選任されると、遺産分割協議が終わったからというだけで成年後見人を辞めることはできません。

③.成年後見人にCが選任された場合は、前回のブログと同様に、BとCの間で利益が反する結果となるので、
Bに対して更に特別代理人の選任が必要にあります(民法860条)。


以上のように、相続人に認知症の方がおられると、相続登記はとても複雑になります。

というわけで、全11回にわたる、「できるだけわかりやすい相続登記シリーズ」は今回で最終回となります。「できるだけわかりやすく」書けたか自信がありませんが、読んで頂いた方、ありがとうございます。

なお、来週からは、澤井司法書士の「成年後見シリーズ」が始まります!ご期待ください!(姥圭太郎)

---------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------
みなとこうべ司法書士事務所は三宮駅から徒歩5分、便利な立地に事務所を構え多くの方々の笑顔を取り戻してきました。
アットホームで元気に満ちあふれた司法書士が様々なお悩みを解決させて頂きます!まずはお気軽にご相談下さい。
---------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------
スポンサーサイト



Comment

Comment Form
公開設定