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成年後見制度の利用が難しい事案1(成年後見シリーズ③)

成年後見制度は、判断能力が不十分になった高齢者などの権利を守るための重要な選択肢のひとつですが、決して万能な制度ではありません。周囲が成年後見制度を利用したほうがよいと思っても利用につなげることが困難な場合があります。そんなケースをいくつかあげてみます。

1.診断書がとれない場合
母親Aさんと長女Bさんが同居して一緒に生活している場合に、次女のCさんから「母(Aさん)の判断能力が衰えたことをよいことに、姉のBが母の財産を勝手に使い込んでいる。成年後見人を選任して母の財産を守りたい。だが、Bが母(Aさん)を囲い込んでしまい、会わせてもらえない」との相談を受けたケースです。

財産搾取が事実であれば経済的虐待であり、緊急性を要しますが、母親Aさんへの面会が困難であり、診断書を取得することが難しいことからすぐに後見制度へつなげることは難しいです。成年後見制度は「判断能力の不十分」なかたのための制度です。医師の診断書はそのことを確認する重要な書類と位置づけられていますので、診断書がないと、いくら緊急性があっても家庭裁判所に申立てを受け付けてもらえません。(もちろん、診断書が取得できるなら、後見制度の利用は問題解決の方法の1つです)

経済的虐待の事実が間違いないのであれば、緊急対応が必要です。このような場合は、地域包括支援センター(神戸市の場合は「あんしんすこやかセンター」)や各区の保健福祉部に通報し、行政に支援・連携を求めることになります。また、困ったときは私たち専門家に相談してください。
「高齢者・障害者権利擁護なんでも110番」などの無料相談窓口もあります。
(毎週第3火曜日13時~16時 TEL(078)362-0074)

あと、「母の浪費を止めたい」とのご相談もよくありますが、同様に診断書で判断能力の低下が認められない限り、ただ浪費癖があるというだけでは後見制度の利用は難しいです。平成12年の制度改正前の成年後見制度は、禁治産・準禁治産に分けられており、準禁治産には「浪費」も含まれていましたが、改正に伴い削除されました。

また、ご本人自身が後見開始申立てに協力的でなく、診断書がとれない場合も難しいです。ご本人が保佐・補助相当の場合によくあります。

少し長くなったのでつづきは次回に(澤井靖人)

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